<本>「作家」と「魔女」の集まっちゃった思い出 角野栄子
角野栄子さんの今までいろんなところで発表したらしきエッセイをまとめたもの。
角野さんが保管してた原稿が元らしく、発表場所・時期が明記してないものもたくさん。
いつの時代か、というのが結構重要になってくると思うので、できれば知りたかったなー。
「魔女の粉」というエッセイに出てくるブラジルの友人・クラリッサが魅力的。
名門の生まれで教養もあって、でもお金は使い切ったと言ってそれに執着もしてない。
日本に角野さんが帰ってきたあと来日し、しばらく暮らしていたけど、ふいにいなくなり、京都に行った時偶然再会するけど、「旅行中だから住所はないの」「さよなら」と去ってしまう・・・。
ドラマティックな映画のヒロインみたい!恰好いい!!
ほかのエッセイにもちょっと描写されたりしてて、思い出深い人なんだろうな、と思います。
お正月に実家の一族20人以上集まってわいわいやる話も楽しかった。
私も長らく親戚大勢で集まるお正月だったので親近感が湧きました。
月日が経って今は行われなくなっちゃったんだけど、角野さん家はどうなのかな・・・。
紀伊國屋書店の出版部で若いころ働いてた時の思い出話もよかった。
岡本太郎が来社したのをのぞきに行ったり、西脇順三郎の名前が出てきたり、とにかく豪華。
この文章が紀伊國屋書店発行誌に掲載されてた、というのがいいなー。