<本>きつねのはなし 森見登美彦
『熱帯』に出てきた「芳蓮堂」が登場する、というので読んでみましたが・・・、怖かったー!
もともと『きつねのはなし』は怖い、と聞いていたので怖がりの私は敬遠し、『夜は短し歩けよ乙女』とか『有頂天家族』とかの「楽しいお気楽ふしぎな京都」話系ばかり読んでいたのですが、いやあ、「裏森見」というか「裏京都」すごかった。
怖いと言っても直接的ではなく、じわじわひたひたと迫ってくる怖さ。
4話入ってるけど、やっぱり一番最初の「きつねのはなし」が一番怖かったな・・・。
主人公につきあっている彼女がいるので、「黒髪の乙女を篭絡する妄想ばかりしている腐れ大学生」じゃないじゃん!やったね!とか思ったけど、すぐにそれどころではなくなりました(苦笑)
『熱帯』でお父さんと無邪気に暮らすナツメちゃんがいることが、心底良かったと思いました。